仕事の付き合いでゴルフに興味を持ち、始められずに早1年が経過…
そんな人をこれ以上増やしたくない!明日からでもゴルフを始めてほしい!
そんな想いから始まった当企画。
“はじめてのゴルフ”第2回目となる今回は“道具選び論 #コースデビュー編”と題して、コースデビューに向けての道具選び論を当練習場の湘南衣笠ゴルフ菊地ショップ店長に聞いてみました!
第1回目の“道具選び論 #打ちっぱなし編”はこちらをどうぞ。
菊地正之/湘南衣笠ゴルフBLUETURF店長/1980年神奈川県⽣まれ
⼤学4年時に友⼈にゴルフに誘われ、その面白さにのめり込み、本格的にゴルフ業界に入る。卒業後はゴルフ専⾨雑誌の編集者の道へ。編集の仕事を通してゴルフの「道具」の世界に深く傾倒する。編集者退職後、ゴルフショップに勤めながら商品知識を学ぶ。その後「KGAゴルフサロン」にてクラフトマンとして研鑽を深めていく。現在は湘南⾐笠ゴルフ内のBLUE TURFで店⻑をつとめながら、地クラブを中心としたクラフトマンを続ける。道具の⽬利きはもちろん、JGRA 公認インストラクターの資格を活かし、ゴルフレッスンの知識を織り交ぜながら、オンリーワンクラブフィッティングを行っている。ゴルフの世界に⾶び込んで15 年以上キャリアを活かし、あらゆる知識を総動員してお客様の運命のクラブをお作る事を常に心がけている。
セット一式揃えたいなら、店舗で相談すべし
ーー前回は「打ちっぱなしで練習してみたい!」という人に向けてお話をお聞きしました。「コースでラウンドデビューしたい!」という人はどんな買い方をすればよいでしょうか?
菊地:こういう場合はセットをいきなり揃えなくてはいけませんが、どれを選ぶかは難しい。だからやはりショップの店員に相談するべきです。相談すれば身長や体格に合わせてクラブの長さなどを検討してくれるし、素振りもさせてくれます。
ーーそれぞれゴルフクラブの長さにも違いがあるんですか?
菊地:そうなんです。ふつうの体格なら、ダンロップやブリヂストンなど国産メーカー製品を選べば間違いありません。海外メーカーの製品は、外国人の体格に合わせて長めに硬めに作られています。体格がよいなら海外メーカーのものがおすすめです。
ーークラブの微妙な長さの違い、はプレーにどう影響するのでしょうか。
菊地:適切な長さなら握るとヘッドが地面と平行になりますが、長すぎるとヘッドが立ってしまうんです。
菊地:クラブが地面に平行ならスッと抜けるんですが、立っていると地面とぶつかってしまい安定しない。ふつうの体格であれば国産メーカー製品をおすすめします。
ーー適切な長さがポイントなんですね。長さ以外にクラブを選ぶポイントはありますか?
菊地:さきほども触れたとおり、クラブは長さ以上にシャフトの硬さが大切です。少しくわしく説明しましょう。男性の場合は、重いほうがボールは飛ぶのでスチールを選んでおくべきです。男性でカーボンを使うのは力が弱い人か、上級者。さらにその中で硬さをR/S/Xの三種類 から選びます。人それぞれ体格や技量によって、合うシャフトは変わってきますね。
女性は選択肢が少ないのでデザインで選ぶべし
ーー女性の場合はどうなんでしょう。
菊地:女性の場合は、男性にくらべてシャフト選びの選択肢が大幅に少ないんです。女性は素材がカーボン一択で、硬さもA/Lの二種類。しかも、初心者はほとんどがLを選ぶのでそこで悩む必要はありません。
ーー男性と女性で違うのですね。では女性はどんなクラブを選べばいいのでしょうか?
菊地:飛びやすく、球が上がりやすいものを選ぶとよいですね。ただ女性用はどれもかなり上がりやすく飛びやすいつくりなので、一番大切なのはモチベーションに直結するデザインかもしれません(笑)
コースデビューするには10万円あればOK
ーーでは、コースデビューにクラブ以外では何が必要ですか?
菊地:クラブ、ボール、そしてティー。本当はボールマーカーなども必要ですが、初めはゴルフ場にあるもので問題ありません。
ーーなるほど、なんだかコースデビューが手軽に思えてきました!選び方のコツ等があれば教えてください。
菊地:ウェアは動きやすいチノパン、上は襟付きのシャツならなんでもOKなので、UNIQLOのもので十分です。靴はゴルフシューズが必要です。グローブも必要ですね。
ーーブランドものでなくても、UNIQLOでOKなんですね。
菊地:クラブ選びのコツはさきほど触れた通りです。ただ、アイアンは通常6本セットでの販売しかしていません。中古のアイアンセットで1万円台から、新品だと7-8万くらいからですね。中古で3-4万位出せばそれなりに良いものが手に入ります。
ーー思っていたよりも安く済みそうです!
菊地:それとボールも持っていく必要があります。ただ初めは新品ではなく、ロストボールで十分でしょう。
ーーロストボールとは?
菊地:ロストボールというのは練習場で回収されなかったボールで、ロストボール回収業者がゴルフ場のOBや池から回収したものを洗浄、再度クリアがけしたものです。傷等はありますが新品よりも安く、しかし実用にはまったく問題ありません。
ーーそんなボールがあるんですね!では、ズバリ「いざラウンドする!」となったときにかかる合計金額は?
菊地:クラブ14本セットとキャディーバッグで中古なら7万円くらいあれば揃えられます。それに各種ウェアやシューズを合わせても10万円もあればコースに出られるでしょう。このときも、予算を店員に伝えてその範囲内で選んでもらうほうが確実に自分に合ったものが買えます。
ーーコミコミで10万円、ですか…!想像していたよりも安かったです(笑)
さいごに
ーー最後に、これからゴルフを始めるみなさんに一言お願いします!
菊地:打ちっぱなしで練習を重ねてきたなら、あとは道具を揃えればコースデビューには何も問題ありません。あとはくわしい帯同者にわからないことを教えてもらいながら、コースでのプレーを目一杯楽しんでください!
早く自分もコースデビューしてみたい!
菊池店長、本日はありがとうございました!
”道具選び論 #コースデビュー編”はここまでです。